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オーバーツーリズム
I.
2022年の初夏に30数年ぶりにヴェニスを訪れました。「アドリア海の女王」と呼ばれた美しい水の都に感嘆の声をあげつつも、その観光客の多さにちょっと驚きました。
コロナがやや終焉に向かいつつあることもあり、その反動かなとも思いましたが、水上バス「ヴァポレット」の混み具合や地元事情に詳しい方の話などを総合するとまさに「オーバーツーリズム」の問題が顕在化しているようです。生活に欠かせない食料品、雑貨、地元向けの安いレストランの多くが、観光客向けの店に衣替えしてしまったり、民泊の方が儲かるとかで家賃の高騰も問題のようです。
ヴェニスでの生活をあきらめて、島外に出てしまう人が多くなっているとお聞きしました。
そんな折、いよいよ、ヴェニスでも入場料(入島料といった方が正確かも知れません)の徴収がはじまったという記事が出ていました。日本での観光税的な対策の目的はどちらかというと、インフラ対策費用ということが一義的にあげられるますが、ヴェニスの入場料はあきらかに観光客を減らすための実験のようです。(2024/04/26(金):読売新聞)