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第5話! 防災シミュレーションゲーム風水害24
N.O.
私は漁師。
当然のことながら、世の中で一番きらいなのが台風だ。
想像以上に風が強くなってきた。
自宅は沿岸部から少し離れた河川沿いにあり、過去にはこのあたりで河川が決壊したこともある川幅の狭い場所だ。
ここもあまり安全とは言えないが、沿岸部には商売道具の船がとめてある。どうなっているのかな。無事でいてくれるかとても心配だ。
ん?でも、ご近所にはお年寄りが多いし、このままでは危ないから声かけしてから船を見に行こう。
思ったより手間取ってしまった!荷物をまとめるのにどうして時間がかかるんだろう。お年寄りの方を連れて移動するのは大変だ。
海は大荒れ!大波が押し寄せてきている。自分の船はどこだろう! ないっ!沖に流されてしまった! こんなことなら、人助けなんて考えていないで船を救えばよかった!(そんなこと考えちゃだめだ!)
仕方がない。安全な場所に避難しよう!
避難場所に来てみると、すごい密度だ。どうも新型コロナに感染している人がいるらしい。ここにずっといたら感染してしまうだろう。
隣の地区では救助を待っている人がまだ、いるらしいが、消防は別の場所で間に合っていない。そうだ!長年来の友人が住んでいるので助けにいかなくては!
みんなは、危ないから行くなと止めるけど、自分は海の男(あるいは女)だ!
友人を見捨てるわけにはいかない!
残念ながら、私(漁師)は向こう見ずな行動が禍して、生き延びることができなかったのでした。
災害に対しては備えが必要で、しかも初動の冷静な判断が肝心。自分にとって過大で向こう見ずな行動を控え、冷静に最善の選択肢を選び取ることが大事だと気づかされました。
今回のワークショップは防災という身近なテーマであり、いくつかの気づきのきっかけがうまく盛り込まれているため、自分に引き寄せて考えることができました。
第2話のコメントで、「コミュニケーション」、「きっかけ」というキーワードが出ていましたが、参加する人が集中して考えて選択したり、答えを導きだしたりすることができるワークショップは「気づき」にもつながり、まちづくりに関連して実施される色々なワークショップでも参考にすべきと感じました。
全5回シリーズの「防災シミュレーションゲーム風水害24」完結です! ありがとうございました。